【共有・拡散歓迎】日本データまとめについて

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交通事故が一番発生しやすいのは〇月。発生しやすい時間帯も。

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 日本国内の交通事故発生件数から、
得られた情報についてまとめた。

 この統計は、令和5年(2023年)12月11日までのデータより、
警察庁がまとめたデータである。

 データ出展元:e-Stat

日本で発生する交通事故。全体の件数はどれくらいあるのか?

 2023年11月末時点での
日本の2023年の交通事故発生件数は277,534件。

 そのうち死者が出た死亡事故件数は2,326件。
つまり、日本の交通事故のうち、
死亡者が出る交通事故は、全体の交通事故の約1%弱である。
(2,326/277,534 = 0.84%)

 また、死亡事故件数が2,326件に対して、
死者数は2,378人と、ほぼ死亡事故件数に対して同じとなっている。
それに対して負傷者数は329,573人で、
交通事故1件当たりに換算すると、約5件に1件は負傷者が複数人存在することがわかる。
(329,573/277,534 = 1.188)

2023年11月末時点での交通事故件数は約28万件。
そのうち死亡事故は1%弱。

交通事故件数、約28万件にたいして負傷者数は33万人。
約5件に1件で複数の負傷者が出ている。

死亡事故に遭いやすい年代とは?

 次に、死亡事故に遭いやすい年代をまとめた。
年齢別で10万人あたりの交通事故による死者数をまとめたグラフがこちら。

 10~14歳までに関しては、極端に死者数が少ない。
これは、自分で運転できるものが自転車程度であり、
二輪車や自動車が運転できないためであると考えられる。

 一方、20~24歳は、
自動車免許の取り立てで慣れない中での運転で死者数が増えているものと考えられる。

 また、年代が上がるにつれて、
交通事故の死者数は増加していく。
これは、高齢者ドライバー以外にも、転んだだけでも
重度なケガにつながるためであると考えることもできる。

高齢者の死亡事故は全年代と傾向が異なる

 高齢者の場合は、運転以外でも死亡事故につながることがあると
述べたが、それを裏付けるデータが存在する。

 こちらは、全年代の状態別死者数である。

 自動車乗車中と、歩行中がおおむね30%前半で同じような頻度。
自転車と自動二輪も同程度。原付乗車中は4%だった。

 ここからわかることは、絶対数の多い自転車・原付に対して、
自動二輪乗車中の死者数が母数に対して多いということだ。

 つまり、自転車・原付のようなスピードがそこまで出ない乗り物のほうが、
自動二輪よりも死亡する確率が減ると言えそうだ。

 次に、高齢者の状態別死者数を見てみよう。

 このように、自動車乗車中の占める割合は全年代とほとんど一緒であるが、
歩行中の死者数が極端に多いことがわかる。

 また、自動二輪乗車中が16%⇒4%となっているように、
そもそも自動二輪を65歳以上の高齢者が乗らないという選択肢を取っている可能性も考えられる。

 これらのデータより、
自動車や自動二輪など、運転する場合に限らず、
高齢な歩行者が死亡事故に巻き込まれる可能性が高いことを意識しておく必要がある。

高齢者ドライバーが事故の当事者になることは?

 65歳以上の高齢者は歩行中での事故が多いとデータで出たが、
高齢ドライバーも死亡事故に巻き込まれる可能性が高いことも否定できない。
こちらは、原付以上の年齢別免許保有者を対象として、10万人あたりの
第一当事者としての死亡事故件数である。

 この件数が多ければ、ドライバーとして死亡事故に巻き込まれた人が多いということになる。

2023年11月末時点での原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり死亡事故件数

 免許を取りたての10代後半から、20代前半も当事者となる確率が高いが、
それよりも75歳以上~の事故件数のほうが多いデータとなっている。

日本の死亡事故が発生しやすいのは例年12月。

 2008年からの16年間分のデータを確認すると、
12月が毎年交通事故による死亡者数が多いことがわかる。
以下のグラフの赤色の線が、毎年の12月の交通事故による死者数。

縦軸が死亡者数。横軸が西暦。赤で強調したのが毎年12月の死亡者数。クリックで拡大表示。

 1年のうちの死亡者数の少ない月を見てみると、
2008年からの16年分のうち6月が6回、2月が5回死亡者数が一番少なくなっている。

 つまり、16年のうち、6月と2月のどちらかが死亡者数が一番少なくなる月になる確率は、
70%弱であり、比較的6月と2月は死亡事故が少ないと言える。

2008年からの16年分のデータより、
死亡事故の発生件数が多いのは例年12月。

逆に死亡事故の発生件数が少ないのは、6月と2月。

 12月に死亡事故が発生しやすい要因として考えられるのは、

12月に死亡事故が発生しやすい要因
  • 師走の時期、年末年始も重なって人がせわしく移動する。
  • 12月は特に日の入りが早く、交通量が多い時間帯に薄暗い状況が発生する。

 師走の時期で心理的に急ぐ気持ちから事故が発生する可能性はあるだろう。
二つ目の日の入りが早いという要因について要因が確からしいかデータで確認してみよう。

事故が発生しやすい時間帯~日の入りが早いと~

 次に、死亡事故が発生しやすい時間帯についてまとめた。
年間を通して日の入り時間と日の出時間を基準として算出されていることに注意が必要である。

 先ほど、12月が例年死亡事故の件数が多いことから、
日の入りが早く、交通量が多い時間帯に薄暗い状況が発生するため。と仮説を立てた。

 まずは、1月から12月まで日の入りの時間について調べてみた。
各月1日の日の入り日の出時間を参考にした。
結果としては、12月が最も日の入りが早い。
ただし、日が出ている時間は1月のほうが12月よりも短い。

日の出日の入り日が出ている時間
16:5016:389:48
26:4217:0810:26
36:1117:3611:25
45:2818:0312:35
54:4918:2813:39
64:2718:5214:25
74:2919:0114:32
84:4918:4513:56
95:1318:0812:55
105:3617:2511:49
116:0316:4610:43
126:3216:289:56
2024年の隔月1日の日の出日の入りの時刻(東京都)

 つまり、日の入りの時間が早ければ早いほど
事故件数が増えるという仮説は正しいようだ。

 ただし、この仮説の逆として、
日の入りが遅くなればなるほど事故件数は減るはずである。
先ほど事故の少ない月は2月と6月と出ていたため、
その2月と6月の日の入りと日の出を確認しよう。

 実は2月も6月も共に12月よりは日の入りが遅いものの、
特に優位な差とは言えない。
7月が日の入りの時刻は19:00を超えるため、
仮説が正しければ1番事故が少ないはずであるがそうはなっていない。

 日の入りが早いことで、
帰宅時間がちょうど薄暗い時間帯になって
事故が発生しやすい環境であることは否定できない。

 ただし、ほとんど日の入りの時刻が変わらない1月や
11月よりも毎年12月のほうが事故件数が多いことから、
心理的な急ぐ気持ちも併せて発生していると考えられる。

 

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